結婚式に招待されたとき、「黒いシャツって着てもいいの?」と迷ったことはありませんか。
ダークな色味のシャツはスタイリッシュに見える一方で、「マナー的にどうなのか」が気になって着られないという男性は多いようです。同行するパートナーとして、あるいは妻・彼女として「何を着ていけばいいか」を一緒に考えている女性にとっても、気になるテーマのひとつではないでしょうか。
実際に私もブライダルフェアや式場見学を通じて、ドレスコードや服装マナーについてかなり調べました。その中で感じたのは、「黒シャツはNG」と一概には言えないということ。シーン・立場・組み合わせによって正解が変わるのが服装マナーの難しいところです。
この記事では、結婚式における黒シャツの正解を「ゲスト・新郎・二次会」などシーン別に整理しながら、シャツ選びの基本マナーから着こなしのコツまで丁寧に解説します。服装で失敗したくないと思っているすべての方に、読んでいただけると嬉しいです。
結論:結婚式に黒シャツはNG?シーン別の正解を先にお伝えします
「黒シャツ=NG」というイメージは根強いですが、実際にはすべての場面で禁止というわけではありません。まずはシーン別の結論を整理しておきましょう。
ゲスト(参列者)として着用する場合は基本NG
結婚式の参列者として黒シャツを着ることは、基本的には避けるべきです。理由としては、黒という色が日本では喪服・葬儀を連想させる色であることが大きく影響しています。
特に白シャツが「礼装の基本」とされている結婚式の場では、黒シャツはその対極に位置するアイテムとなるため、格式や場の雰囲気にそぐわないと判断されやすいのです。詳しくは後述しますが、黒ネクタイと組み合わせると喪服そのものに近い印象になるため、出席する側のマナーとしては特に注意が必要です。
新郎・新郎父として着用する場合は礼装次第でOK
一方、新郎やその父親が礼装として黒シャツを着るケースは条件付きでOKとなることがあります。具体的には、タキシードや燕尾服に合わせる「ウィングカラーシャツ」として黒シャツが使われる場合がこれにあたります。
礼装と組み合わせる前提であれば、黒シャツは正式な礼服の一部として機能します。普通のビジネスシャツ感覚の黒シャツとは別物として考えてください。ただし、選び方やディテールには細かいルールがあるため、後の章で詳しく説明します。
二次会・カジュアルパーティーなら黒シャツはアリ
結婚式の二次会や、カジュアルなドレスコードが指定されているパーティーであれば、黒シャツを着ること自体は問題ありません。
ドレスコードが「スマートカジュアル」や「平服でお越しください」などと記されている場合は、比較的服装の自由度が高いといえます。ただし、いくらカジュアルな場であっても、「清潔感」と「場に合った装い」は大前提として求められます。黒シャツをうまく活かすコーディネートの方法は、後半の章で紹介します。
結婚式における服装マナーの基本を理解しよう
黒シャツのNG・OKを正確に判断するには、結婚式の服装マナーの基本的な体系を知っておくことが欠かせません。礼装には種類があり、それぞれに「ふさわしいシャツの格」が存在します。
正礼装(モーストフォーマルウェア)とは
正礼装は、最も格式の高い装いです。新郎・新婦の父親などが着用することが多く、昼間は「モーニングコート」、夜間は「燕尾服(テールコート)」が代表的です。
このクラスのシャツは、スタンドカラーやウィングカラーのドレスシャツが使われます。一般ゲストが着ることはまずありませんが、「礼装の格が上がるほどシャツの選び方も厳格になる」という原則は頭に入れておくとよいでしょう。
準礼装(セミフォーマルウェア)とは
結婚式でゲストが着用するのは、多くの場合この「準礼装」にあたります。男性であればブラックスーツや濃いダークスーツが代表的で、女性であればセレモニースーツやフォーマルワンピースが対応します。
準礼装の場合、シャツは白または淡い色の無地ドレスシャツが基本です。ネクタイは白・シルバー・淡い色柄が礼装に合うとされています。黒シャツはこのカテゴリではまず選ばれないアイテムです。
略礼装(インフォーマルウェア)とは
略礼装は準礼装よりも格が一段階下がり、ダークスーツやシックなジャケパンスタイルがこれにあたります。「平服でお越しください」という案内がある場合は、略礼装が目安とされます。
この場合は服装の幅が広くなるため、シャツの選択肢も増えてきます。ただし「略礼装だから何でもOK」というわけではなく、あくまで「フォーマルの文脈の中でのカジュアルダウン」であることを忘れてはいけません。
会場の格式や時間帯にふさわしい装いを選ぶ重要性
服装選びで意外と見落とされがちなのが、会場の格式と挙式の時間帯による違いです。同じ結婚式でも、チャペルやホテルの宴会場を使う式と、レストランやガーデンウェディングでは求められる格式が異なります。
また、昼間の式と夜のパーティーでは礼装のカテゴリ自体が変わるため、招待状の案内やドレスコードの記載を必ず確認することが大切です。会場や時間帯に合った装いをすることが、ゲストとしての基本的なマナーといえます。
結婚式の参列者(ゲスト)が黒シャツを着るのはNGな理由
ゲストとして結婚式に出席する際、黒シャツを避けるべき理由はいくつかあります。単なる「慣習」ではなく、文化的・視覚的な背景に基づいたものです。
黒シャツが葬儀・喪のイメージを連想させるため
日本では、黒は喪を象徴する色として広く認識されています。葬儀では喪服として全身を黒でまとめることが一般的なため、黒いシャツを着ていくと「喪のイメージ」を周囲に与えてしまうリスクがあります。
慶事の場である結婚式に喪のイメージを持ち込むことは、マナーとして大きな失礼にあたります。主催者側だけでなく、その場に居合わせる他のゲストや親族に対しても、不快感を与えてしまう可能性があるため注意が必要です。
黒ネクタイ×黒シャツの組み合わせは特にNG
黒シャツ単体でも問題がある中、黒ネクタイと組み合わせるとそれはほぼ喪服と同じ配色になってしまいます。日本の結婚式において黒ネクタイは「弔事用」として定着しているため、このコーディネートは「葬式に来たのか」という印象を強烈に与えかねません。
結婚式の招待状を受け取ったとき、服装マナーとして「黒ネクタイは避けてください」と案内が入ることもあるほど、この組み合わせは意識されています。黒いスーツに黒いシャツ、黒いネクタイというモノトーンスタイルは、二次会やファッションイベントであれば映えますが、結婚式の本式では完全にNGといえます。
紺のネクタイと黒シャツの組み合わせもNGになる理由
「黒シャツに黒ネクタイがNGなら、ネクタイを紺や青にすれば大丈夫?」と考える方もいるかもしれません。しかし、黒シャツそのものが礼装の文脈に合わないため、ネクタイの色を変えても根本的な問題は解決しません。
紺ネクタイは結婚式でも比較的よく使われる色ですが、それは「白シャツや薄い色のシャツと合わせることが前提」です。黒シャツと組み合わせた場合、全体的に暗く重い印象になりやすく、慶事らしいドレスアップ感が出ません。さらに他のゲストから見たときに「場違い」と映るリスクも高くなります。
主役(新郎新婦)より目立つ装いは避けるべき理由
結婚式において、ゲストは主役である新郎新婦を引き立てる立場であることを忘れてはいけません。黒シャツは存在感が強く、それ自体がアイキャッチになりやすいアイテムです。
特に式場の照明や写真に映ったとき、黒いシャツは視線を集めやすく、写真の印象にも影響することがあります。新郎新婦の晴れ舞台を祝う立場として、「自分が目立つ服」よりも「場に馴染みながら品よく見える服」を選ぶことがゲストとしての心遣いといえるでしょう。
結婚式のスーツに合わせるシャツの正解はこれ
ゲストとして結婚式に出席する際、黒シャツの代わりに何を選べばよいのかを具体的に見ていきましょう。
最もおすすめはホワイト(白無地)のドレスシャツ
結婚式のシャツ選びで迷ったら、白の無地ドレスシャツが最も失敗がなく、どんな礼装にも対応できる最強の選択肢です。白は清潔感・誠実さ・フォーマル感をすべて兼ね備えており、礼装の基本色として世界的にも認められています。
白シャツはスーツの色(黒・ネイビー・チャコール)を問わず馴染みやすく、ネクタイの色も選びません。初めてフォーマルなシャツを購入する方は、まず白無地から揃えることをおすすめします。
サックスブルーなどパステルカラーのシャツもOK
白の次に選びやすいのが、薄い水色(サックスブルー)や淡いピンク、ライトグレーなどのパステルカラーのシャツです。これらは白に近い明度を持ちながら、コーディネートに少し個性を添えることができます。
ただし、パステルカラーを選ぶ場合は「無地」か「目立たない細かい柄(ストライプ・ドビー)」にとどめておくのがマナーとして無難です。発色が強かったり、柄が大きすぎたりすると礼装の格式から外れてしまうため注意が必要です。
ソリッド(無地)・ドビー・ツイルなど生地の選び方
フォーマルシャツには生地の違いがあり、TPOによって向き不向きがあります。以下の表で比較してみましょう。
| 生地の種類 | 特徴 | 結婚式への適性 |
|---|---|---|
| ソリッド(平織り無地) | シンプルで清潔感がある | ◎ 最も格式に合う |
| ドビー織り | 生地に細かい織り柄がある | ○ 控えめな上品さが出る |
| ツイル(綾織り) | しなやかでシワになりにくい | ○ 実用性が高く使いやすい |
| オックスフォード | カジュアル感がある粗めの織り | △ 略礼装・カジュアルな場向き |
| サテン | 光沢があり華やか | △ 演出向けで礼装には不向きな場合も |
ドビー生地は生地の表面に格子や花柄などの凹凸パターンが入っており、遠目には無地に見えるため、フォーマルシーンでも使いやすい素材です。ツイルはシワになりにくく着心地もよいため、長時間着る結婚式のようなシーンに向いています。
一方でオックスフォード生地はカジュアル感が強く、ビジネスカジュアルやカジュアルなパーティー向けのアイテムです。正式な披露宴には少し格が下がるため、礼装として使う場合は注意が必要でしょう。
サテン生地は光沢が強く、エレガントな印象を与えますが、その分場によっては浮いて見えることもあります。新郎やタキシードに合わせる場合は有効ですが、ゲストのシャツとして選ぶ際は慎重に判断してください。
レギュラーカラー・ワイドスプレッドカラーなど襟型の選び方
シャツの襟(カラー)の形も、フォーマル度に影響します。代表的な種類と結婚式への適性を以下の表で確認しておきましょう。
| 襟型 | 特徴 | 結婚式への適性 |
|---|---|---|
| レギュラーカラー | 一般的なVゾーンの広さ | ◎ 最も汎用性が高い |
| ワイドスプレッドカラー | えりの開き角度が広い | ◎ フォーマル感が高い |
| セミワイドカラー | レギュラーとワイドの中間 | ○ 使いやすい定番 |
| ボタンダウンカラー | えり先がボタンで留まる | △〜× フォーマルには不向き |
| ウィングカラー | えりが小さく折れる礼装用 | ◎ 礼装(タキシード)専用 |
ワイドスプレッドカラーはネクタイを締めたときのVゾーンが広くなるため、顔まわりがすっきり見えてフォーマル感が高まります。最近の結婚式ではワイドスプレッドカラーを選ぶ男性が増えており、おしゃれかつ礼儀正しい印象を与えやすいとされています。
ウィングカラーはタキシードや燕尾服専用の礼装シャツに使われる特殊な襟型で、ゲストが通常のスーツスタイルに合わせるものではありません。礼装の格に合わせて選ぶことが大前提です。
ボタンダウンカラーは結婚式にNG?知っておくべきマナー
ボタンダウンシャツはビジネスカジュアルで多用されるため、持っている方も多いと思います。しかし結婚式などのフォーマルシーンでは、ボタンダウンカラーは原則として避けるのがマナーとされています。
理由は、ボタンダウンカラーがもともとポロ競技で馬上でも襟が乱れないように作られた「スポーツ由来のデザイン」であるためです。フォーマルな場における礼装の文脈とは異なるため、カジュアルなイメージが拭いきれないのです。
「持っているシャツがボタンダウンしかない」という場合は、結婚式のために一枚レギュラーカラーやワイドスプレッドカラーのシャツを用意しておくことをおすすめします。フォーマルシャツは一枚持っていると、今後の慶事全般で重宝します。
黒シャツが結婚式で「OK」なシーンとは
ここまでNGの理由を説明してきましたが、黒シャツが「あり」とされるシーンも存在します。どのような場面ならOKなのかを整理しておきましょう。
新郎のタキシード・燕尾服に合わせた黒ウィングカラーシャツ
タキシードや燕尾服に合わせるドレスシャツとして、黒または白のウィングカラーシャツが使われるケースがあります。黒いウィングカラーシャツはタキシードスタイルの中でクールでモダンな印象を与えるため、特に洗練された式場や夜の披露宴では取り入れるカップルもいます。
これはあくまで礼装の一部としての黒シャツであり、ゲストが「普通の黒シャツ」を着るのとは意味が異なります。新郎の衣装として検討する場合は、衣装スタイリストやレンタル店に相談しながら選ぶことをおすすめします。
結婚式の二次会・カジュアルパーティーでの着用
挙式・披露宴とは別に開催される二次会や、カジュアルウェディングパーティーでは黒シャツを着ても問題ありません。ドレスコードがスマートカジュアルや平服であれば、黒シャツはおしゃれな選択肢のひとつになります。
この場合はネクタイなしでも成立するスタイルが多く、黒シャツ×スラックス×ジャケットという組み合わせがすっきりまとまりやすいコーディネートです。ただし、Tシャツや普段着に近い素材の黒シャツは避け、織り目のある素材や適度な光沢感のあるシャツを選ぶと品のある仕上がりになります。
大学・専門学校の卒業式・入学式なら黒シャツも問題なし
卒業式や入学式は、フォーマルな場ではありますが結婚式ほどの服装規制はありません。特に若い世代が多い式典では、黒シャツをスーツに合わせたスタイルも一定の範囲内でなら受け入れられます。
ただしあくまで「式典」であることを踏まえ、全体的なバランスが大切です。黒シャツ一枚で砕けた印象にならないよう、きちんとしたスーツと組み合わせることを意識してください。
身内のカジュアルなパーティーでは黒シャツにチャレンジしてもOK
家族や親しい友人のみが集まる小規模なパーティーや会食であれば、服装の自由度はぐっと上がります。このような場なら、黒シャツを活かしたコーディネートに挑戦しやすいといえます。
ただしその場合も、「相手がどんな雰囲気の会を想定しているか」を事前に確認しておくことが大切です。サプライズパーティーや記念日ディナーなど、シーンに合わせた着こなしを心がけましょう。
新郎・父親向け|礼装に合わせる黒シャツの選び方
新郎や父親として礼装と黒シャツを組み合わせる場合は、選び方に細かいルールがあります。
モーニング・タキシードに合わせるウィングカラーシャツとは
ウィングカラーシャツとは、えり先が小さく三角形に折れた形状のドレスシャツで、モーニングやタキシードなど最上位の礼装と合わせるために作られています。えりが小さく立ち上がった形が蝶ネクタイや縦長の白いネクタイを引き立てるため、礼装の格を高める効果があります。
黒いウィングカラーシャツはタキシードスタイルに合わせることが多く、クラシックでエレガントな雰囲気を演出します。普通のドレスシャツとは形が異なるため、着たことがない場合は衣装レンタルの際にスタッフに相談しながら試着するのがよいでしょう。
フライフロント(比翼仕立て)やダブルカフスなどディテールの選び方
礼装用のドレスシャツには独特のディテールがあります。以下の表で主なポイントを確認しておきましょう。
| ディテール名 | 意味・特徴 | フォーマル度 |
|---|---|---|
| フライフロント(比翼仕立て) | ボタンが隠れるよう前立てが二重になっている | 高い(礼装向き) |
| ダブルカフス(フレンチカフス) | 袖口を折り返してカフリンクスで留める仕様 | 高い(正礼装・準礼装向き) |
| シングルカフス | 一般的なボタン留め | 普通(略礼装〜ビジネス) |
| プリーツフロント | 胸元にプリーツ(ひだ)が入っている | 高い(礼装パーティー向き) |
フライフロントはボタンが見えないすっきりとした前立てが特徴で、礼装としての品格を高めます。タキシードや燕尾服に合わせるシャツとしてはフライフロントが一般的とされており、礼装の格を保つうえで重要なディテールです。
ダブルカフスはカフリンクスを合わせることで袖口に上品なアクセントが加わるため、正礼装や準礼装のスタイルを格上げしてくれます。初めて使う方は、レンタル衣装にセットで付いてくるカフリンクスを参考にするとよいでしょう。
新郎父・新婦父が選ぶべき衣装と黒シャツの関係
新郎父・新婦父の衣装として多く選ばれるのはモーニングコートで、このとき合わせるシャツはホワイトのドレスシャツが基本です。黒シャツは父親衣装として正礼装のモーニングとは組み合わせないのがマナーとされています。
一方で夜の披露宴でタキシードを着る父親の場合は、タキシードスタイルに合ったシャツを選ぶ形になります。いずれにしても、会場のコーディネーターや衣装担当者に相談しながら決めることが、失敗を防ぐ最も確実な方法です。
結婚式で失敗しない!男性ゲストのスーツ×シャツの着こなしマナー
ゲストとして結婚式に出席する男性が知っておきたい、スーツとシャツ以外の着こなしポイントも押さえておきましょう。
ブラックスーツ・ダークスーツにおすすめのシャツコーデ
ブラックスーツ(礼服としてのブラックスーツ)やネイビー・チャコールグレーなどのダークスーツには、白シャツが最もバランスよく合います。シャツの白さがスーツのダークカラーと好対照を作り、清潔感と格式が自然に生まれます。
少し個性を出したい場合は淡いブルーやラベンダー系のシャツを取り入れるのも選択肢ですが、ビビッドカラーや柄が大きいシャツは礼装の文脈から外れるため避けましょう。
ネクタイの色は白・シルバー系が定番
結婚式のネクタイは、白・シルバー・シャンパンゴールドなど明るく上品な色が定番です。黒ネクタイは弔事のイメージが強いため、結婚式では原則として避けてください。光沢感のあるシルクや織り柄のネクタイは、フォーマルシーンにふさわしい品格を演出してくれます。
柄はペイズリー・小紋・レジメンタルストライプなどが礼装向きとされており、シンプルな中にも上品さを添えることができます。
ポケットチーフ・カフリンクスなど小物の合わせ方
ポケットチーフは胸元に差し込むことでコーディネートに華やかさを加えます。白いリネンのポケットチーフをスクエアフォールド(四角く整えた折り方)で入れるのが最もフォーマルな使い方です。
カフリンクス(カフスボタン)はダブルカフスのシャツと合わせるアクセサリーで、シルバーやゴールドの上品なデザインを選ぶと礼装のグレードが上がります。
靴・靴下・ベルトなどコーディネートの小物マナー
- 靴:黒または濃い茶色の革靴(ストレートチップやプレーントゥが無難)
- 靴下:スーツと同系色の無地(白い靴下は礼装としてNG)
- ベルト:靴と同系色の革ベルト(バックルは派手すぎないデザインで)
- 時計:シンプルなデザインのアナログ時計がおすすめ
靴はストレートチップ(つま先に横の縫い目が入ったデザイン)が礼装の定番で、最もフォーマル度が高いとされています。白い靴下は「半喪」の印象を与えることがあるため、必ずスーツに合わせた暗い色の靴下を選んでください。
靴とベルトを同色にまとめるのは、コーディネートの基本ルールのひとつです。小物のひとつひとつが地味に見えても、全体としての統一感が礼装の完成度を左右します。
シャツのシワ・汚れチェックとインナーの着用マナー
当日の朝、シャツにシワがないかを必ず確認してください。シワがついたシャツは、どれだけ高品質でもだらしない印象を与えてしまいます。前日にアイロンをかけるか、クリーニングから戻ってきたばかりのシャツを使うと安心です。
インナー(肌着)は、シャツの外から透けにくいタイプを選びましょう。特に白シャツには肌色に近いインナーを合わせると透けにくくなります。Vネックのインナーを選ぶと、シャツの第一ボタンを留めた状態でもインナーが見えることを防げます。
黒シャツの魅力と上手な着こなしコーデ術
結婚式本体への参列はNGでも、黒シャツはほかのシーンで大いに活躍できるアイテムです。その魅力と着こなし方を紹介します。
黒シャツが持つクール・上品な印象の活かし方
黒シャツは、着る人をシュッとシャープに見せてくれる効果があります。他の色よりも輪郭が引き締まって見えるため、すっきりとした大人の雰囲気を演出したいときに向いています。
ただしその分、合わせるアイテムや場所を選ぶシャツでもあります。カジュアルすぎる着こなしと合わせると単なる「黒い服」になってしまうため、素材・シルエット・小物にこだわることが大切です。
モノトーンコーデ・チェックスーツ合わせなどスタイリング例
黒シャツの着こなし例をいくつか挙げると、以下のようなコーディネートが人気です。
- 黒シャツ×チャコールグレースーツ×シルバーネクタイ(二次会・スマートカジュアルに)
- 黒シャツ×チェック柄のスーツジャケット×黒スラックス(おしゃれなパーティーに)
- 黒シャツ×ブラックスラックス×白のポケットチーフ(モノトーンでもメリハリをつける)
チェック柄のスーツと組み合わせる場合は、柄の色に含まれている色をシャツと合わせるとコーディネートに統一感が生まれます。黒シャツを軸にしながら、ネクタイやポケットチーフで軽さや明るさを加えると全体のバランスが整いやすくなります。
モノトーンコーデはすっきりとした印象ですが、単調に見えることも。ポケットチーフに白を差し込んだり、シルバーのカフリンクスを加えたりすることで、適度なアクセントが生まれます。
ネクタイ・ポケットチーフなど小物でアレンジする方法
黒シャツには、明るいカラーのネクタイやポケットチーフを合わせることで、暗くなりすぎないスタイリングが実現しやすくなります。シルバーグレーや白、ワインレッドなど、黒との対比が映える色を選ぶと全体の印象が引き締まります。
ネクタイのテクスチャーにも注目してみてください。シルク素材の光沢感あるネクタイは黒シャツと合わせることで高級感が出やすく、二次会やカジュアルなパーティーで「大人のおしゃれ」を演出できます。
結婚式の黒シャツに関するよくある質問(Q&A)
Q:手持ちのビジネススーツで結婚式へ出席してもいいですか?
ビジネス用のダークスーツで出席すること自体は、ゲストとしてであれば認められる場合がほとんどです。ただし、スーツの色味や素材感によって「フォーマル感が足りない」と見られることもあります。
できれば無地のブラックスーツや濃紺・チャコールグレーのスーツを礼服感覚で着用し、シャツは白無地・ネクタイはシルバーや白系にまとめるのが安全な選択です。ビジネス用でも組み合わせ次第で品よく見えるため、小物とシャツに気を遣うとよいでしょう。
Q:カジュアルなドレスコードと言われた場合、何を着るべきですか?
「カジュアル」とひと言で言っても、結婚式の文脈では「カジュアルすぎる服はNG」です。スマートカジュアルや平服という指定の場合は、ジャケット着用を基本に、清潔感のある服装を心がけましょう。
黒シャツはこの場面では選択肢に入りますが、シャツの素材感や合わせるパンツのクオリティにも注意が必要です。チノパンやカーゴパンツなど過度にカジュアルなボトムスは避け、スラックスやセミフォーマルなパンツと組み合わせることをおすすめします。
Q:黒シャツにパステルカラーのネクタイを合わせればOKですか?
ネクタイをパステルカラーに変えることで黒シャツのダークなイメージを和らげることはできますが、披露宴本式への参列に黒シャツを着ること自体のNGは解消されません。ネクタイで補うという考え方ではなく、シャツそのものを白や淡い色に変えることを強くおすすめします。
二次会やカジュアルパーティーなら、黒シャツ×パステルネクタイのコーディネートは有効です。場所を選んで取り入れるようにしましょう。
Q:一度着たらクリーニングに出したほうがいいですか?
フォーマルシャツは一度着用しただけでも皮脂や汗が繊維に染み込んでいるため、着用後はクリーニングに出すか自宅でていねいに洗濯することをおすすめします。
特に白シャツは汗ジミや黄ばみが発生しやすいため、放置せずに早めにケアするのが長持ちさせるコツです。クリーニングから戻ってきたシャツを次の機会まで保管する場合は、ビニール袋を外して不織布カバーをかけ、直射日光を避けて保管するとよいでしょう。
まとめ:結婚式と黒シャツの正しい知識でマナーを守りながらおしゃれに
結婚式における黒シャツの扱いは、シーンと立場によって大きく異なります。
ゲストとして披露宴に出席する場合は、基本的に黒シャツは避けるのがマナーです。黒は喪を連想させる色であり、特に黒ネクタイとの組み合わせは弔事の装いと区別がつきにくくなるため、礼装として場の雰囲気にそぐわないとされています。
一方、新郎がタキシードに合わせる礼装用の黒ウィングカラーシャツや、結婚式の二次会・カジュアルパーティーでの黒シャツは、条件と着こなし次第でOKといえます。礼装の格を守り、場の雰囲気を読むことが服装マナーの基本です。
シャツ選びに迷ったときは、まず「白の無地ドレスシャツ」に立ち返ることをおすすめします。どのスーツにも合わせやすく、礼装の文脈を外さない最も安全な選択肢であることは間違いありません。
黒シャツにはクールで洗練されたおしゃれ感がありますが、「どの場で着るか」を正しく見極めることが大切です。この記事を参考に、結婚式の服装マナーをしっかり理解したうえで、シーンに合わせた着こなしを楽しんでいただければ嬉しいです。

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